トラッドは、「無難」ではなく実は「奥深い」
皆さん、こんにちは。清水久三子です。
今日はパーソナルスタイルのひとつ、トラディショナルスタイルについてお話しします。トラディショナルスタイルはその名のとおり、伝統的・保守的なイメージで、信頼性を与えるスタイルの代表です。
グレーやネイビー、ブラックのかっちりしたスーツなど、男性のビジネスシーンでの服装が基本になっています。男性のスーツを取り扱っているブランドで出している女性の服というとイメージしやすいでしょう。
幅広いビジネスシーンに対応でき、営業など堅実で信頼が求められる職種から、フォーマルな接客業などでも取り入れられるスタイルです。
とても堅実なスタイルですが、「The 無難」になってしまうと、高いプレゼンスが必要なシーンではややインパクトにかけてしまいます。またリクルートスーツや制服のように見えてしまうと、クラス感が下がってしまうので、ポジションが上がるにつれ注意が必要です。
トラッドスタイルでプレゼンスを出したい時には、まずスーツは素材にこだわりが必要です。素材に上質感が感じられないとスタッフの制服に見えてしまうのがトラッドスタイルの恐いところです。例えば、黒であれば普通のウール地だとかなりリクルート的ですが、艶がある素材や少し織が複雑なものを選ぶとプレゼンスを向上させられます。
また、ボディラインへのフィット感も強い印象につながります。もともとは男性のスーツとデザインが同じですから、ダボっとしたサイズが大きめのものを切ると「借りてきた感」が強く出てしまいます。かといって、ピタピタのボディラインで肉感が出てしまってはビジネスではあまりいいイメージではありませんね。身体へのフィット感は強さにつながるのでこだわりたいところです。
次にインナーをかっちりしたシャツにするか、エレガント要素の強いブラウスやカットソーにするか、RPOやその人のプロポーションによってコーディネートを決めていきます。ボディにハリがある人がフリルブラウスを合わせてしまったら圧迫感が漂います。ただ何となく合わせるのではなく、そこにはやはり理論があります。
トラディショナルなスーツを何となく選んで適当に着たら、没個性になってしまいますが、理論を知ればきちんとした信頼感に自分のよさをプラスすることができ、プレゼンスを向上できるのです。
トラディショナルスタイルの追求、結構奥深いですよ。